まず、瘀血・慢性炎症についてですが、つちうら東口クリニックの川嶋浩一郎先生の講演(2017年7月16日、於 大阪)のスライドを紹介させていただきます。

1.瘀血・慢性炎症は、アレルギー・ストレス・癌・老化すべてに関連している。
2.瘀血の原因
  ●物理的、生理的うっ滞
    打撲・内出血・月経出血・運動不足・痔・冷え
  ●交感神経過緊張
    内的・外的ストレス、疼痛、睡眠不足
  ●便秘・慢性炎症
    炎症性マーカー増加→瘀血体質形成
  ●瘀血になる食事
    タンパク質、脂質、糖化産物
          瘀血=慢性炎症

次に早田邦康先生のポリアミンについての文章をご覧ください早田PDF

一部抜粋しますと、
老化や生活習慣病には炎症という体の反応が関係しています。もともと炎症は細菌やウイルスから体を守るために、免疫細胞が一生懸命働いた結果起きたものです。ところが、加齢とともに、体内で生まれる老廃物や変性した細胞などに免疫細胞が反応して、弱い炎症が持続的に生じます。この弱い炎症が生活習慣病の原因となり、寿命を縮めることになるのです。

歳をとると、ポリアミン不足になりがちで、炎症が起きやすくなり、遺伝子のメチル化を制御する機能が低下し、遺伝子の老化(=異常メチル化)が生じます。ポリアミンは、加齢とともに進行するこれらの状態を改善し、遺伝子の老化を抑制してくれます。
ポリアミンは微生物、植物、そして私たち哺乳類にも共通の物質です。よって、当然食べ物にも含まれていますが、その濃度には大きな差があります。そして、食べたポリアミンはそのまま体内(血液のなか)に取り込まれます。ポリアミンは穀物の胚芽、大豆や小豆などの豆類、キノコや野菜、魚介類(とくに内臓を含んだ状態の小魚や貝)などに多く含まれます

日本の長寿を支えてきた伝統の日本食を科学的に見直し、健康長寿に役立ててください。 とあります。

また、こちらの論文もご覧くださいNグリコリルノイラミン酸PDF

赤身肉に多く含まれる糖の一種、N-グリコリルノイラミン酸(Neu5Gc)は人間の体にとっては「異物」なので、免疫反応が起き、Neu5Gcを攻撃する抗体が作られます。その結果、「赤身肉を食べるとNeu5Gcが体に取り込まれ、それに対する抗体がNeu5Gcを攻撃する。」が、体の中で繰り返され、体は慢性的に炎症している状態になる。この状況を再現したマウスでは、ガンの発生率が5倍に高まった。つまり、長期に渡って赤身肉を食べ続けることによって上昇する抗Neu5Gc抗体が、ガンの発症と関連しているかもしれないというわけです。
また発がんリスクを増やすだけでなく、慢性的な炎症により引き起こされる、動脈硬化や2型糖尿病などのリスクも高めるのではないかと研究グループはみています。
つまり、獣肉(牛や豚肉など)は、月に1、2回にして、安全なたんぱく源である、豆類・魚類・鶏卵・鶏肉などのNグリコリルノイラミン酸を含まないものをとりなさい、ということです。

川嶋浩一郎先生のホームページに記載してありますが、
  ●牛乳・ヨーグルト・チーズは糖尿病・動脈硬化・骨粗鬆症を悪化させる!

  ●乳製品は骨粗鬆症や認知症を悪化させる!

   も大切です。日本人と欧米人の体は違うということです。