漢方薬の適応する病気とは?

以下の疾患は特に漢方薬が効果的です。

  • 整形疾患(変形性膝関節症、腰痛症、肩こり、五十肩など)
  • アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、気管支喘息(特に小児喘息)、花粉症)
  • 皮膚病(掌蹠膿疱症、にきび、じんましんなど)
  • 心身症(過敏性腸症候群、咽喉頭異常感症など)
  • 耳鼻科(浸出性中耳炎、副鼻腔炎(蓄膿症)、メニエル病)
  • 消化器疾患(胃炎、逆流性食道炎、習慣性便秘など)
  • 産婦人科(生理不順、不妊症、不育症、出産前後の心身不調など)
  • 小児科(夜尿症、夜泣き、起立性調節障害など)
    ( )内は代表疾患です。

 

その他、「西洋医学的に病気として扱われないような状態」、例えば風邪をひいてばかりいる、すぐに疲れて寝込んでしまう、すぐおなかが痛くなる、体が冷えて困る、こうした症状で病院で検査を受けても何も異常が無いと言われる(中医学では、この状態を「未病:みびょう」と呼ぶ)、そんな方は漢方治療が最適です。

「特に異常は無い」ながらも、「本人にとって苦痛な症状」であるならば、漢方薬を使って、うまく症状を和らげるべきです。

「苦しんでいる人」にとって医者から、「異常ありません」といわれるほど悲しいことはないのです。

異常がないから、症状があっても、「心配ない」と言って患者さんに帰ってもらうのでなく、今の検査ではとらえきれない異常に対して、その訴えにあわせて治療できる漢方は本当にすばらしいと思います。

このように、未病不調を見逃さず、病の小さなうちに手を打って、将来大きな病気にならないようにするのが、漢方が得意とする未病治療なのです。