逆流性食道炎とは胃十二指腸の内容が食道に逆流してQOLを低下させる疾患で、胸やけと胃酸の逆流が主症状です。
治療にはプロトンポンプ阻害薬(PPI)が第一選択で強いエビデンスを持っています。
確かにPPIによって食道炎は改善しますが、PPIは逆流性食道炎の根本的な病態である逆流を治すことはできません。
しかし、漢方薬は食道と胃の蠕動運動を同時に改善させる働きを持っています。
特に食道の順蠕動を改善する薬剤は西洋薬にはありませんので、漢方の価値は非常に大きいです。

また、当院の漢方著効例11の症例542に載せておりますが、PPI定期使用群の認知症発症リスクは、非使用群と比べ1.4倍有意に高かったと、JAMA Neurol(2016年2月15日オンライン版)で報告されました。

近い将来、安全な漢方薬が見直される時が来ると思われます。

 

逆流性食道炎の漢方治療については、

当院の漢方著効例4
の症例176
当院の漢方著効例5
の症例201
当院の漢方著効例10
の症例463
当院の漢方著効例11
の症例515、542

を参照して下さい。